豪華客船で働く! ep. 8 the horror stories
こんにちは、ぽこです🧟♂️
近頃暑いので、とっておきの怖い話を2本お届けします...
※グロテスクな表現があります!苦手な方は読むのをおすすめできません🥺※
1. 開かずのキャビン
夜のミーティングも終わり、なんとなくみんなでオフィスに残っていた時。
ふと、怖い話聞きたい?とスペイン人の上司が話し始めました。
👩🏼{あれは数年前、仕事でいつものようにとある船に乗船した時に聞いた話なんだけど...)
🧟♂️🧟♂️🧟♂️
早朝、キャビン8015室からレセプションに緊急コールが入った。
緊急コールとは、レセプションに優先的につながる番号で、急病や事件など一刻も早く助けが必要な場合にかかってくる。
👨🏻{妻が. . .妻が真っ赤で. . .)
電話口で話しているのは、おそらく8015室に宿泊している夫婦のうち、夫の方だった。混乱している様子で、言葉の内容も全く要領を得ない。
電話をとったスタッフは、すぐに医療センターに連絡し、医者に早急に8015室へ向かうよう伝えた。
結果的に、医者は必要なかった。
男性の妻は、8015室で事切れていたのだ。
男性がつぶやいていたとおり、部屋中に真っ赤な血が飛び散り、肉や骨もバラバラになっていたという。
明らかに人為的な殺害があったと思わざるを得ない状況に、船側は男性を直ちに拘束し、船を最寄りの港に停泊させた。
警察は男性を問い詰めるが、男性は夜、バーで飲んでいて一回もキャビンに帰っていないのだと言う。
早朝、キャビンに戻ってきてドアを開けると——あの凄惨な光景が目に飛び込んできたのだと。
警察は男性が嘘をついていると執拗に取り調べを進めたが、船側から提出された防犯カメラには、男性が夜通しバーにいるところがはっきりと映っていた。
男性は確かに、キャビンには一度も戻らなかった。
更に奇妙なことに——その夜、誰も8015室に出入りしていないのである。
人体をあれほど細かくちぎり、撒き散らすのは被害者一人では到底無理だが、被疑者なしとのことで、この事件は自殺として処理された。
数ヶ月後、全面リフォームされた8015室には、ひとりの客が入っていた。
どこかで噂を聞きつけたのか、そのキャビンで何があったか知っていて、8015室を予約したのだと言う。
ライターをしているというその男は、宿泊していた男性の妻の不可解な死に方を記事のネタにしようという魂胆らしい。
船が出発した、その翌日の事。
寄港地に到着すると、乗客は船外へ観光に出かける。乗客が留守になるこの時間帯に、キャビンの清掃が入る。
キャビンスチュアードが清掃するために、8015室を開けた。
その瞬間、ものすごい臭気に包まれた。
部屋中が真っ赤に血濡れていたのだ。
ライターの男性は、何百もの破片となり、飛び散っていた。
防犯カメラには、誰かが出入りした様子は映っていなかった。
2回も同じように人が亡くなった8015室は、呪われたキャビンとして、客が入れないようになっていた。
しかし数年後、船会社の業績が悪化したため、その呪われた8015室は売りに出された。
破格の値段で売りに出された8015室には、すぐさま買い手がついた。
リタイア後の余生を洋上でのんびり過ごそうと、とある老夫婦が8015室を購入した。
購入してすぐ、老夫婦は8015室に宿泊した。
老夫婦は大変仲が良く、どこへ行くにも一緒で、穏やかなクルーズを楽しんでいた。
しかし、クルーズ終盤、慣れない旅行のせいか、夫が体調を崩し、肺炎になってしまう。
あと1日で下船する旅程だったので、夫はその日だけ船の医療センターに入院し、翌日下船して、行きつけの病院に入院することとなった. . .
翌日、医療センターのスタッフが、夫を車椅子に乗せて、妻の待つ8015室まで連れて行った。
8015室の前で、二人は立ち止まった。
8015室のドアの下から、真っ赤なシミが廊下に滲み出ていた。
夫はその後、ショックから妻の後を追い、付き添っていたスタッフは精神に異常をきたし行方不明になったという。
8015室は船の寿命がくるまで、閉ざされることとなった。
🧟♂️🧟♂️🧟♂️
👩🏼{こんな荒唐無稽な話、誰も信じないじゃない?だから気になって見に行ったの。8015室を。そしたら. . .)
👩🏼{ドアノブが取り払われてて、本当に開けられないようになってたの)
その船は、今も現役で洋上を走っている。
2. クローゼットの中の金庫
これは、夫のモーリスが実際に体験した話。
モーリスが初めてベルボーイとして乗船した時のこと。
とにかく仕事を覚えるのに必死だった毎日。
そんな中、レセプションのスタッフから、
👱🏼♀️{6008室のお客様の金庫がおかしいって連絡があったから、ちょっと見に行ってくれない?)
と依頼された。
金庫にまつわるトラブルは多い。例えば、パスワードを忘れた、パスワードを入れたのに開かない、入ってるはずのものがなくなった. . .
とにかく見てほしいというお客様のご要望らしく、モーリスは急いで6008室に向かった。
キャビンをノックすると、60代ぐらいの女性がドアを開けてキャビンに入れてくれた。
👱🏻{わざわざごめんなさいね。パスワードを再設定するためにコードをもらったんだけど、目が悪くてできないの。代わりに入力してもらえないかしら)
と言いながらクローゼットの中にある金庫を指さす。
小綺麗な身なりと丁寧な物言いに、モーリスはホッとした。お客様の中には無茶振りや理不尽な要求をしてくる人がたくさんいる。そういう奴らは決まって、船のスタッフをキャビンに呼びつけて説教したりするのだ。
モーリスはしゃがみ込み、金庫のパスワードリセットを始めた。
女性は金庫の中身が気になるのか、モーリスの後ろに立って、成り行きを見守っている。
作業は10分ほどかかるので、モーリスは緊張をほぐそうと女性と他愛もない話をした。
1人で旅行しているとか、寄港地はどこが1番好きだとか、ビュッフェのあれが美味しかったとか。
👨🏾🦲{終わりましたよ)
リセット作業が終わり、モーリスが振り返ると、
その女性は、全裸でモーリスの後ろに立っていた。
モーリスは一言も発さないまま、全速力でドアを駆け抜け、6008室を後にした。
金庫の話はホラーというかギャグですが、本人は血の気が引いたと話していました笑
蒸し暑いこの夏、少しでも涼を感じていただければ幸いです!!
👉🏻👉🏻👉🏻次回予告👉🏻👉🏻👉🏻
豪華客船で働くということは、日本人は自分だけというシチュエーションで働くことになります。
周りが外国人(しかも多国籍)だと、色々と日本で働いていた時とのギャップにびっくりすることも. . .
次回はその中でも特に、気をつけたいことを私なりにリストアップしてみました!
なんかやっと真面目な記事が書ける気がする. . .!!私ふざけてるばかりじゃないですよ皆さん!!笑
次回!『外国人と働く上で気をつけたいこと5選』お楽しみに🤗
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