生と死にまつわる今週のできごと。 

こんにちは、ぽこです。

ちょっと今週、あまりにもいろんなことがありすぎたので、
ブログに書いて消化しようと思います。






※死を想起させる描写があります。苦手な方は閲覧注意でお願いします※




🌞🌞🌞


最近、夫は仕事が(ありがたいことに)忙しく、私も復職して、遊びに行く暇もないくらい私たちは消耗していた。

「働いて、ジム行って、の繰り返し。俺はやっとお金を稼げるようになったから、夢だった車の改造も貯金してする。だから今はそれだけ頑張る」

と夫は言っていた。

そして口論になるとたまに、「俺はやりたいこともできない。働いても働いても、自分のお金を自由に使うこともできない」と言っていた。

それはそうだ。私たちは責任の伴う大人で、赤ちゃんもいる。正直余裕はない。私は時短で働く手取り14万円の正社員、モーリスはアルバイトだ。


ただ、私も「車の改造が夢」と言われれば、できればそれを叶えてあげたいとも思っていた。



車のパーツをグレードアップさせるぞ〜!!

と意気込んで、毎日車の中古部品のウェブサイトを見ていたモーリス。

気に入ったパーツがあっても、売り切れてしまったり。車種と合わなかったり、値段が高すぎたり。


そんな中、やっとめぼしい部品が見つかり、在庫の確認をして、あとは注文のためにお店に足を運ぶだけ. . .

という段取りの最中、私たちにとって忘れられない週がやってきた。



⭐️⭐️⭐️



その日、1歳になる娘のアッピが人生で初めて風邪をひいた。看病をモーリスに代わってもらって、年末調整の書類を郵便局に出しに行こうと外に出た時だった。


通りすがり、道の向こうから、「大丈夫ですか、救急車呼びましょうか」と聞こえた。その後に続いた「お父さん、しっかりして」という悲痛な声も。


民家の庭先の柿の木の下に年配の男性が仰向けに倒れていた。その隣に座る奥様らしき女性の呼びかけに答える様子はない。見上げると、脚立が柿の木に乗せられていた。そこから足を滑らしたのかもしれない。私と同じく、通りすがりであろう若い男の人が救急車をスマホで呼んでいる。奥様はおそらくパニックになっていて、倒れた男性の頭を大事そうに膝に乗せていた。奥様に気休めになればと思いつつ声をかける。倒れている男性にも声をかけるが、反応はない。



ほんの数秒で、上下していた胸が止まった。

胸に手を置くと、鼓動が感じられない。

唇が白んでいく。



救急車を呼んでいる男性に、鼓動が感じられないと伝えると、CPR(心配蘇生)をします、気道確保してくださいと指示された。

救急車が到着するまでの間、男性は懸命に心臓マッサージを続けてくれた。私はといえば、別になんの心得もないので、奥様と一緒に声をかけ続けていた。




大丈夫ですか。声聞こえますか。もうすぐ救急車来ますからね、大丈夫ですよ。頑張ってください。




やがて救急車が到着し、奥様と年配の男性は搬送されていった。意識は最後まで戻らなかった。搬送先でどうなったかは不明だ。





家に戻ると、一部始終を窓から見ていたらしいモーリスが、熱でフラフラしている娘を大事そうに抱えていた。


外で何が起こったか詳細に説明して、あぁ大変な一日だったねと言っていたら、


👨🏾‍🦲{ぽこ、車のパーツの件だけど、やっぱりもういらないよ)


急にモーリスが話し出した。あれほど欲しがっていて、やっと見つけた車のパーツ。もういらない?



👨🏾‍🦲{俺は、自分が持っていないものばかり見えていた気がするよ)



実は今週、10年来の大切な友人から、生死にまつわる悲しいニュースをもらったばかりだった。

そしてさらに、モーリシャスに住む夫の兄、兄嫁がコロナに罹ってしまい、現在治療中との連絡もあった。



生と死を身近に感じる出来事が立て続けに起きた。



それを夫がどうとったか。



👨🏾‍🦲{自分が持っていない事を憂いて、すでに持っているもののありがたみを全然考えていなかったよ)


夫の腕の中で、涙と鼻水で顔を腫らした小さな娘が咳き込む。


👨🏾‍🦲{もういい。もういいんだ)


その時私たちは言いようのない悲しみと無力感にあった。

いつ誰に何が起こるかわからない。

手に入らないものに絶望するよりも、既に手の中にあるものが、どれほど大切で、奇跡的であることか。

それを痛いほど学んだ一週間だった。










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豪華客船で働いていたら、モーリシャスから来た夫と6ヶ月でスピード結婚!結婚5年目、今までとこれから。

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